審査の基礎知識

クレジットカードを申し込むと、あなたの「信用」状況をカード会社は審査します。審査に受からなければクレジットカードは発行されません。ここでいう信用とは何でしょうか。分かりやすいように例え話を用いて説明します。

あるところに資産家Aさんとその友達のBさんがいました。ある日、BさんがAさんに100万円の借金の申し込みをしてきました。Aはお金を貸してもいいけれど確実に回収したいと思っていました。AさんはBさんの毎月の収支を聞き出しました。

・収入:15万円・支出:食費3万円,光熱費2万円,消費者金融2万円,車の維持費4万円,家賃4万円
Aさんは借金の申し込みを断りました。というのは、Bさんの収入と支出が同額であるため返済に充てるお金がないと判断したからで す。

翌月、Bさんは再び借金の申し込みをしてきました。Bさんは消費者金融の支払いが完済したので新しく借入した場合は月々2万円を返済に充てることがで きると説明しました。Aさんは10万円貸した場合、月々2万円×5回払いで返済できそうだと思い、Bさんに10万円貸しました。

しかし、さすがに残りの 90万円は貸しても返ってこない可能性が高いと判断して断りました。翌々月、Bさんの親が死んで、Bさんは1000万円相当の不動産を相続しました。Bさ んAさんのところに行って「返済ができない場合は、不動産を売って支払いに充てる」といって90万円の借金の申し込みをしてきました。そういうことならA さんは90万円を貸しても良いと思いました。しかし、その後Bさんは過去に別の人から借金をして返していないことがAさんの耳に伝わりました。AさんはB さんの借金の申し込みを断りました。自分のお金も踏み倒されると思ったからです。

下手な例え話で申し訳ないです。この話の焦点は、Aさんは融資する際に「支払うだけの収入はあるのか」「支払いに充てる資産があるのか」「支払う気があるのか」に着目していることです。カード会社の審査においても、共通の審査基準としてAさんと同じ基準を用います。

それではここから審査についてカード会社は何を見ているのか大まかに説明します。

クレジットカードを申し込むと、カード会社は申込書に書かれてある項目を見ます。申込書記載事項には職業・年収・勤続年数・居住年数・居住形態・家族構成などがありますが、これらの項目を全部ひっくるめて「属性」と言います。

例えば「職業:医者・年収:2000万円・居住形態:持ち家…」の方であれば「属性が高い」と表現します。逆に「職業:アルバイト・年収100万円・居住形態:賃貸…」の方は「属性が低い」と言えます。わかりやすく言えば「属性≒社会的地位」という意味に近いですね。

もう1つ重要なものとして「クレジットヒストリー」というものを調べます。クレジットヒストリーとはその人のクレジットカード利 用履歴のことです。しっかりカードを使ってきちんと支払いを守っていれば、クレジットヒストリーは良好と評価され、カードが発行されやすくなります。反対 に延滞などがあると不利に働きます。

過去に自社のカードを利用したことがあれば社内データを使ってクレジットヒストリーを調べますし、個人信用情報機関と呼ばれるところでクレジットヒストリーが共有されているので、ここで他社の利用状況も調べます。

属性とクレジットヒストリーを「スコアリングシステム」という手法でそれぞれの項目に点数をつけて、一定以上の点数に達していればカードを発行し、達していなければカード発行不可とします。いろんな要素を見て総合的に判断するというわけです。